理想と現実の狭間で。
飲食の世界に身を置いていると、日々痛感します。それは、「技術があるだけでは店は続かない」という現実です。バレーナは、料理やワイン、カクテル、コーヒーやスイーツの技術を磨くことを何よりも大切にしています。
でも、それだけでは終わりません。
僕たちは全員でマーケティングに取り組み、繁盛店を視察してレポートをまとめ、そこから再現性を学ぶ。毎日日報を書きながら経営力・思考力・言語化力を鍛え、コーチングでチームの信頼と力を高めています。つまり「職人力 × 経営力 × チーム力」この3本柱で成長を目指しています。
これは働くメンバーにとって、単なる職場ではなく“人生の筋トレ場”です。料理人でもサービスマンでも、パティシエでもバリスタでも、技術だけでは経営はできません。この当たり前の事実を、本気で理解している人は意外と少ない。
なぜなら、一等地やブランド力のある店では、努力をしなくてもお客様が来るからです。そういう環境では「なぜ数字が立っているのか、なぜたくさんのお客様にご来店頂いているのか?」を深く考える機会がなくても、店が回ってしまう。よって自分の実力や思考でお客様を呼べているとは限らないからです。
でも、僕たちバレーナは違います。古いビルの地下という不利な立地で、通りからは店内が見えず、ウォークインもほとんどない。
「こんなところにお店があったんだ!」という“意外性”を、僕たちは価値に変えてきました。「どうしたら見つけてもらえるか」「どうしたらファンになってもらえるか」──そのすべてをチームで考え、行動しています。
この環境で本気で働いてきたメンバーは、どこへ行っても通用する。料理の腕だけでなく、マーケティング・分析・言語化・チームづくり。全部を現場で実践してきたからです。

ハードワーク
もちろん、この道のりは楽ではありません。筋トレと同じで、成長にはある程度の負荷やストレスが必要です。“楽して成長する”なんて幻想です。僕たちはハードワークを恐れません。むしろ、そこにしか本物の成長はないと信じています。
最近よく耳にする「働き方改革」──その言葉に、僕はいつも違和感を感じてしまいます。もちろん、意味のない長時間労働や不当な環境は是正されるべきです。でも、“努力の絶対量”まで否定される世の中になってしまったら、成長のチャンスまで失われてしまうし、日本の未来や活力や勢いはどうなってしまうんでしょうか?
僕たちは「働き方改革」に逆らうつもりはありません。ただ、本人が望むなら、ハードワークかできる選択肢があってもいいんじゃないかと僕は思います。
プロの野球選手やサッカー選手、プロ格闘家が働き方改革で定時で上がっていて試合に勝てるでしょうか?レギュラーになれるでしょうか?プロの料理人も同じだとおもうんですが、、、

人生は一度きり!
本気で打ち込める仕事、共に成長できるチーム、目標に向かって汗をかける時間。それこそが、バレーナが大切にしている“豊かさ”です。時代は変わり続けています。飲食業界も同じ。だからこそ僕たちは、挑戦し続け、成長し続ける。
立地に恵まれなくても、条件が整っていなくても、ハードワークとチームの力で繁盛店をつくる。
それが、僕たちバレーナの哲学です。
今日もまた、ひとつ上の成長を目指して。そして、支えてくださるお客様に心からの感謝を忘れずに頑張ります。